強迫性障害(OCD)はしばしば「隠された」精神疾患となります。OCD症状を恥ずかしい・他人には理解されないと考え、自分だけでその苦痛を抱え込み、社会から孤立してしまうのです。それこそがOCDの罠です。またOCDがもたらす緊張感や症状への巻き込み、家族間の感情的・身体的な葛藤はOCD症状をさらに煽る悪循環となり得ます。こうした状況を打破するには患者さんと家族、協力者全員が正しい知識をもって共に闘うこと、専門家の助力を仰ぐこと、そして社会とのつながりを持ち続けることが大切です。本書はあなたの大切な人をOCDから守るため、認知行動療法に基づき、家族の相互関係におけるパターンとその機能の理解を深める実践ワークブックです。