補 統合失調症症候学
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目次
- 第I部 統合失調症の精神症候と病態心理
第I部解説
第一章 初期統合失調症における「妄想」三態
第二章 統合失調症の顕在発症に抗する防御症状
──症状布置を把握するための一視点──
第三章 意識下・自動的認知機構における状況意味認知の可逆的易傷性
──病態心理レベルでみた統合失調症の内因──
第四章 私論:統合失調症の概念
──統合失調症は状況意味失認症である──
第五章 統合失調症ははたして「自我の病」か?
── MARTA の一二年を振り返って思うこと──
第六章 精神病理学は精神疾患の脳科学研究の片翼を担うものである
第七章 私を初期統合失調症研究へ導いた患者たち
第八章 成人精神科臨床の場でアスペルガー症候群の疑いを抱く時
──初期統合失調症と対比しつつ──
第九章 遅発パラフレニーにおける妄想とそれへの対処についての一示唆
──妄想が展開する場所の限局性と住所地からの引き離し──
第II部 精神科臨床のあり方
第II部解説
第一〇章 初診時診察で私が心掛けていること
第一一章 統合失調症患者への私の接し方
──「自己保存の危機」を鍵概念として──
第一二章 対談「職人芸を言葉にする…しかし、なお伝えきれぬもの」
──初期統合失調症患者の診断面接について──
第一三章 「診立て」とは成因を考慮した病名の暫定的付与であり、
それは終わりのない動的なプロセスである
──山本周五郎著『赤ひげ診療譚』を取り上げて──
第一四章 精神科初診において私が診断を保留する時
第一五章 精神科における診断の当否はいかにして検証されるのか
──誤診をめぐって──
第一六章 うつ状態の類型診断
第III部 DSM 批判
第III部解説
第一七章 DSMは精神科医をして「感じず、考えない人」に堕さしめた!
第一八章 違いがわからない精神科医の、スペクトラム障害
──統合失調症スペクトラム障害(DSM-5)を取り上げて──
第一九章 鵺のごとく正体不明、アメーバのごとく千変万化、烏合のごとく種々雑多
── DSMには統合失調症の疾患概念がない! ──
第IV部 習作より
第IV部解説
第二〇章 分裂病性シュープの最初期兆候
──見逃されやすい微細な体験症状について──
第二一章 ケースカンファランス「土門裕二・鈴木國文・村上靖彦:
自分の常識が 他人の常識と異なると訴え続けた症例.
精神科治療学、二:六一三─ 六二一、一九八七」への誌上参加
第二二章 初期分裂病患者への精神療法的対応
──診断面接に含まれる治療的意義について──
第二三章 初期分裂病の陰性症状
──二症例にもとづく予備報告──
第二四章 初期分裂病の表現変異
──離人症、発作様不安、攻撃的行動が前景化した三症例──
第二五章 初期分裂病とスルピリド
──治療薬としての有効性と分裂病の病態生理への示唆──
第二六章 自己危急反応の症状スペクトラム
──運動暴発、擬死反射、転換症、解離症、離人症の統合的理解──