カエル教える 生物統計コンサルテーション

出版社: 羊土社
著者:
発行日: 2019-03-15
分野: 基礎医学  >  基礎医学一般
ISBN: 9784758120937
電子書籍版: 2019-03-15 (第1刷)
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商品紹介

「p値が0.05より大きい」「サンプルが少ない」「外れ値がある」等、統計解析に関するその悩み、専門家に相談してみませんか?11の相談事例を通じて、数式を学ぶより大切な統計学的な考え方が身につきます

目次

  • 相談1 実験をしたいのですが,10 サンプルしかありません.
        何か良い結果を示すことができるでしょうか.
     実験は計画が大切/その研究目的は適切ですか?/研究の円環を回す/
     “諸事情”に応じた柔軟な目標設定を/倫理的問題への配慮も必要

    相談2 実験結果を検定したいのですが,どの検定を使ったらよいかわかりません.
     解析方法を後から変更してはいけない/計画書を見直してもよいタイミングがある/
     良い結果が出ないのは,サンプルサイズが足りないせいか?/
     統計学的手法によるサンプルサイズの設定

    相談3 実験をしてみたら,1サンプルだけ大きく外れた値が出てきました.
        外して結果をまとめてもよいでしょうか.
     科学研究における統計学の役割/「外れた値」を視覚化する/
     外れ値と判断できたら,その後は?

    相談4 検定でp 値が0.05 より大きかったです.実験は失敗だったのでしょうか.
     解析方法をいつ決めるか/t検定と共分散分析の使い分け/p>0.05 が意味するもの/
     そもそも仮定は正しいのか?

    相談5 実験データに実はたくさん欠測がありました.
        どの程度の欠測値の割合だったら研究として報告可能なのでしょうか.
     欠測データは無視してもよい?/欠測の原因を探る/欠測を気にすべき場合,
     しなくてよい場合/データ解析時の欠測データの扱い方/コンサルテーションから共同研究へ

    相談6 データをExcel でまとめていたら,間違えて勝手に値を上書きしてしまったようで
        計算結果も変わってしまいました.値が簡単に書き換わらない方法はないでしょうか.
     Excel による実験データ管理の注意点/データ管理ソフトのすすめ/Garbage in Garbage out

    相談7 平均値の群比較を図にするのに,ヒストグラムと折れ線グラフと
        どっちがよいでしょうか.グラフは何色で描いたらよいでしょうか.
     ヒストグラムを正しく理解する/その折れ線に意味はあるのか?/
     見やすいグラフにするための色使いとは?

    相談8 先行研究などをみると,データが正規分布に従った方が分析しやすいらしいので
        対数変換などの変数変換をしていました.変換してしまうと,
        結果の解釈がよくわからない気がするのですが,本当に変換した方がよいのでしょうか.
     なぜ変数変換をするのか?/変数変換後は分布を確認/変数変換の問題点/
     非正規分布のデータの解析法/なぜ対数変換が推奨されてきたのか?

    相談9 相関係数にピアソンとスピアマンと2つ出てきたのですがどっちを使えば
        よいのでしょうか.また,値が0.6 では,2つの要因の間に
        相関があるとはいえないのでしょうか.
     ピアソンか? スピアマンか?/相関係数をどのように解釈すればよいのか/
     よく使われる=正しいものとは限らない

    相談10 サンプルサイズ設計できるソフトウエアを教えてください.
     サンプルサイズ計算の理論を学ぼう/G*Powerを用いたサンプルサイズ計算の実際/
     統計ソフトウエアの選び方/サンプルサイズ計算をより深く学ぶために

    相談11 統計学の専門家に解析方法を相談したいと先輩にお願いしてみたら,
        先輩の真似をしたらよいといわれました.それでよいのでしょうか.
     生物学と統計学の歴史/統計学との向き合い方/それでも統計学は最強の思考ツールである

この書籍の参考文献

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本参考文献は電子書籍掲載内容を元にしております。

相談1 実験をしたいのですが, 10サンプルしかありません. 何か良い結果を示すことができるでしょうか.

P.23 掲載の参考文献
Novak, J.:[Learning, creating and using knowledge:Concept Maps(TM) as facilitative tools in schools and corporations], Lawrence Erlbaum Associates, 1998
Seltman HJ:[Experimental Design and Analysis], 2018 http://www.stat.cmu.edu/~hseltman/309/Book/Book.pdf
Pearson K:[Grammar of Science 2nd ed. ], A & C Black, 1900
文部科学省ホームページ http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/06060904.htm
厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp/general/seido/kousei/i-kenkyu/doubutsu/0606sisin.html

相談2 実験結果を検定したいのですが, どの検定を使ったらよいかわかりません.

P.42 掲載の参考文献
3.4 仮説検定, 5.2 平均値の検定, 9.2 標本の大きさの決め方. 「医学への統計学(第3版)」(丹後敏郎/著), 朝倉書店, 2013
第4章 検定, 第6章 実験計画. 「医学研究のための統計的方法」(Armitage P, Berry G/著), サイエンティスト社, 2001
第6章 検定と標本の大きさ. 「自然科学の統計学」(東京大学教養学部統計学教室/編), 東京大学出版会, 1992
1 意義, 7 二つの母平均の差の検定. 「サンプルサイズの決め方」(永田 靖/著), 朝倉書店, 2003

相談3 実験をしてみたら, 1サンプルだけ大きく外れた値が出てきました. 外して結果をまとめてもよいでしょうか.

P.60 掲載の参考文献
Stewart I:[Concepts of Modern Mathematics], Dover Publications, 1995

相談4 検定でp値が0.05より大きかったです. 実験は失敗だったのでしょうか.

P.76 掲載の参考文献
Vickers AJ & Altman DG:Statistics notes:analysing controlled trials with baseline andfollow up measurements. BMJ, 323:1123-1124, 2001
Greenland S & Poole C:Problems in Common Interpretations of Statistics In Scientific Articles, Expert Reports, and Testimony. Jurimetrics, 51:113-129, 2011

相談5 実験データに実はたくさん欠測がありました. どの程度の欠測値の割合だったら研究として報告可能なのでしょうか.

P.93 掲載の参考文献
「背信の科学者たち-論文捏造, データ改ざんはなぜ繰り返されるのか」(ウイリアム・ブロード, ニコラス・ウェイド/著, 牧野賢治/翻訳), 講談社, 2006
Roderick JA Little & Donald B Rubin:[Statistical analysis with missing data], Wiley, 2002

相談6 データをExcelでまとめていたら, 間違えて勝手に値を上書きしてしまったようで計算結果も変わってしまいました. 値が簡単に書き換わらない方法はないでしょうか.

P.105 掲載の参考文献
倉田敬子, 他:日本の大学・研究機関における研究データの管理, 保管, 公開質問紙調査に基づく現状報告. 情報管理, 60:119-127, 2017
Cudre-Mauroux P, et al:A Demonstration of SciDB:A Science-Oriented DBMS. PVLDB, 2:1534-1537, 2009

相談7 平均値の群比較を図にするのに, ヒストグラムと折れ線グラフとどっちがよいでしょうか. グラフは何色で描いたらよいでしょうか.

P.119 掲載の参考文献
Tukey JW:[Explanatory data analysis], Addison-Wesley, 1977
Cleveland WS:[The Elements of Graphing Data 2nd ed. ], Hobart Press, 1994
Nature Collections:Visual Strategies for Biological Data. Nature Methods, 2015

相談8 先行研究などをみると, データが正規分布に従った方が分析しやすいらしいので対数変換などの変数変換をしていました. 変換してしまうと, 結果の解釈がよくわからない気がするのですが, 本当に変換した方がよいのでしょうか.

P.140 掲載の参考文献
Feng C, et al:Log transformation:application and interpretation in biomedical research. Stat Med, 32:230-239, 2013
Huber PJ & Ronchetti EM. [Robust Statistics.2nd ed. ], Wiley, 2009
Bland JM, et al:In defence of logarithmic transformations. Stat Med, 32:3766-3768, 2013
Alexander N & Anaya-Izquierdo K:Comments on 'Log transformation:application and interpretation in biomedical research. ' Stat Med, 32:3768-3769, 2013
Nieboer D, et al:Log transformation in biomedical research:(mis)use for covariates. Stat Med, 32:3770-3771, 2013
Feng C, et al:Response to comments on 'Log transformation:application and interpretation in biomedical research. ' Stat Med, 32:3772-3774, 2013
Bland JM & Altman DG:Transformations, means, and confidence intervals. BMJ, 312:1079, 1996

相談9 相関係数にピアソンとスピアマンと2つ出てきたのですがどっちを使えばよいのでしょうか. また, 値が0.6では, 2つの要因の間に相関があるとはいえないのでしょうか.

P.160 掲載の参考文献
Kowalski CJ:On the Effects of Non-Normality on the distribution of the sample product moment correlation coefficient. JRSS, 21:1-12, 1972
Norelli M, et al:Monocyte-derived IL-1 and IL-6 are differentially required for cytokine-release syndrome and neurotoxicity due to CAR T cells. Nat Med, 24:739-748, 2018

相談10 サンプルサイズ設計できるソフトウエアを教えてください.

P.177 掲載の参考文献
Ryan TP:[Sample Size Determination and Power], Wiley & Sons, 2013
Altman DG:[Practical Statistics for Medical Research], Chapman & Hall, 1990
McCullough BD:Assessing the Reliability of Statistical Software:Part I. Am Stat, 52:358-366, 1998
McCullough, BD:Assessing the Reliability of Statistical Software:Part II. Am Stat, 53:149-159, 1999
Sawitzki G:Testing Numerical Reliability of Data Analysis Systems. Comput Stat Data Anal, 18:269-286, 1994
Simon RM, et al:[Design and Analysis of DNA Microarray Investigations], Springer, 2003
Tsai CA, et al:Sample size for gene expression microarray experiments. Bioinformatics, 21:1502-1508, 2005
Lee ML & Whitmore GA:Power and sample size for DNA microarray studies. Stat Med, 21:3543-3570, 2002
Jung SH, et al:Sample size calculation for multiple testing in microarray data analysis. Biostatistics, 6:157-169, 2005
Dobbin K & Simon R:Sample size determination in microarray experiments for class comparison and prognostic classification. Biostatistics, 6:27-38, 2005
Hart SN, et al:Calculating sample size estimates for RNA sequencing data. J Comput Biol, 20:970-978, 2013
Ching T, et al:Power analysis and sample size estimation for RNA-Seq differential expression. RNA, 20:1684-1696, 2014

相談11 統計学の専門家に解析方法を相談したいと先輩にお願いしてみたら, 先輩の真似をしたらよいといわれました. それでよいのでしょうか.

P.192 掲載の参考文献
Cabrera J & McDougall A:[Statistical Consulting], Springer, 2002
Galton F:[Natural Inheritance], Macmillan, 1889

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