手作りの悲嘆

書籍・雑誌
≪全国送料無料でお届け≫
取寄せ目安:8~14営業日

4,290 円(税込)

商品紹介

大切な人を亡くしたとき,遺族は,故人への自らの「とらわれ」を断たねばならないのか? 悲嘆の痛みをやり過ごす最も良い方法は,「既製のモデル」に従うことではなく,その人自身の反応を「手作り」することにある,というのが本書の信念である。社会構成主義の立場から,死の臨床における治療的会話の新たな枠組みを示す。

目次

  • 第1章 悲嘆に美しさを求める
     最も厳しい決断
     本書の焦点
     クリティカルエッジ(批判的側面)
     自然経過としての悲嘆
     文化的視点
     ナラティヴの視点
     悲嘆経験を手作りする
     倫理的課題
     自己への関心
     「なる」こと
     エージェンシー
     権力連関
     質問をすること

    第2章 現実の勝利
     変化する会話
     フロイトと病いとしての悲嘆
     メラニー・クラインと対象関係論
     悲嘆のトラウマ
     悲嘆とアタッチメント
     正常の病理
     五段階モデル
     現代のグリーフ実践
     悲嘆作業の課題
     悲嘆の作業
     変化している潮流

    第3章 リ・メンバリング
     メンバーシップ
     意味の構成
     記憶
     ポストモダン悲嘆心理学
     ナラティヴ・セラピーと悲嘆
     リ・メンバリング実践
     仮定法

    第4章 遺族になる
     自殺,殺人,そしてアイデンティティのストーリー
     自殺と急死におけるエージェンシーの発見
     動詞の転換
     アイデンティティと厄介な関係

    第5章 暗黙の意味を救う
     意味への転換
     意味と言説
     意味の再構築
     潜-在
     ダブル・リスニング
     潜-在を見分ける
     カウンセリングの会話例
     宝物を集める
     生命力を手作りする
     新たな意味
     ナラティヴの構築に聴衆を招き入れる

    第6章 死の政治学
     治療的関係の政治学
     好奇心と尊重
     悲嘆に関する知識の政治学
     悲嘆の実践に影響を及ぼす社会的勢力
     兵士の死の政治学
     権利を奪われた悲嘆

    第7章 伸びる時間
     クロノスとアイオーン
     死という出来事
     クロノスとは何か?
     アイオーンとは何か?
     アイオーンの時間超越性
     美的センスを磨く
     実践への含意
     手作りの悲嘆

    第8章 もろさを喜んで引き受ける――ダモクレスの贈り物
     死の切迫性
     関係性の贈り物
     遺産を遺す
     個性を伝える
     生きる力を育み,死に抵抗する
     世代間遺産
     クラブメンバーを増やす
     人生のもろさは美しさの母

    第9章 希望をもう一度
     希望とは何か?
     悲嘆の手作りのための基礎的仮説
     美的アプローチ

最近チェックした商品履歴

Loading...