ホルモンから見た生命現象と進化シリーズ I 比較内分泌学入門 ―序― (電子書籍版)

出版社: 裳華房
著者:
発行日: 2017-04-20
分野: 基礎・関連科学  >  生物/分子生物
ISBN: 9784785377274
電子書籍版: 2017-04-20 (ver.1.0)
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2,750 円(税込)

商品紹介

本書は,「ホルモンから見た生命現象と進化シリーズ」全体の入り口となる巻で,教科書的な記述は避け,全体にストーリー性をもたせて読み通せるように執筆した。この巻を読んで,ホルモンについての基礎知識が得られ,生物の進化とホルモンについての理解が広がり,シリーズのII巻からVII巻までを読み進むための一助になれば幸いである。

目次

  • 表紙
  • 刊行の趣旨
  • はじめに
  • 目次
  • PDBコード
  • 1. 比較内分泌学とはどんな学問か
  • 1.1 比較とはどういうことか
  • 1.2 生物の進化
  • 1.3 進化の原動力となる突然変異
  • 1.3.1 細胞の情報 ( DNA ) と機能 ( タンパク質 ) の関係
  • 1.3.2 突然変異は進化の原動力
  • 1.4 自然選択が働きかけるもの
  • 1.5 進化を意識してホルモンを考える
  • 2. オキシトシンを例にして
  • 2.1 オキシトシンで投資が増える ?
  • 2.2 オキシトシンの発見
  • 2.3 オキシトシンの構造決定
  • 2.4 オキシトシンとニューロフィジン, その合成場所
  • 2.5 オキシトシンの分泌と作用
  • 2.6 オキシトシンとバソプレシン
  • 2.7 オキシトシンは信頼ホルモン ?
  • 2.8 オキシトシンは脳にも働く
  • 2.9 オキシトシンはホルモンか神経伝達物質か
  • 3. ホルモンとは何か
  • 3.1 セクレチンの発見とホルモンという用語
  • 3.1.1 セクレチンの発見
  • 3.1.2 動物実験と実験動物という避けられない問題
  • 3.1.3 セクレチンの本体
  • 3.2 アドレナリンの発見
  • 3.3 ホルモンの発見 - 性ステロイドホルモンの場合 -
  • 3.4 ホルモンの種類
  • 3.5 ホルモンの作用のしくみ - 膜タンパク質受容体を介して -
  • 3.5.1 セカンドメッセンジャーは何をするのか - cAMPの場合 -
  • 3.5.2 セカンドメッセンジャーは何をするのか - IP3の場合 -
  • 3.6 ホルモンの作用の仕方 - 細胞内受容体を介し転写調節因子として -
  • 3.7 膜にあるもう1つのホルモン受容体
  • 3.8 ホルモンの分泌調節機構
  • 4. 進化の観点 ( 系統発生 ) からホルモンを俯瞰する
  • 4.1 脊椎動物におけるオキシトシンとバソプレシンの進化
  • 4.2 魚類のバソトシン, イソトシン
  • 4.2.1 神経伝達物質としてのバソトシンとイソトシン
  • 4.2.2 ホルモンとしてのバソトシンとイソトシン
  • 4.3 陸上への進出とあいまって
  • 4.3.1 無脊椎動物の排出器官
  • 4.3.2 脊椎動物の排出器官, 腎臓
  • 4.4 両生類のバソトシンとイソトシン
  • 4.5 爬虫類, 鳥類のバソトシンとメソトシン ( 胎盤をもたない羊膜類 )
  • 4.6 哺乳類のバソプレシンとオキシトシン ( 胎盤をもつようになった羊膜類 )
  • 4.7 受容体
  • 4.8 無脊椎動物の関連ペプチド
  • 4.9 C末端のアミド化
  • 4.10 RFアミドファミリー ( キスペプチンもこの仲間 )
  • 4.10.1 キスペプチンってなに ?
  • 4.10.2 GnIHグループ
  • 4.11 視床下部の下垂体ホルモン放出ホルモン, GnRH
  • 4.12 その他の下垂体ホルモン放出ホルモンと放出抑制ホルモン
  • 4.12.1 TRH
  • 4.12.2 CRH
  • 4.12.3 GHRH
  • 4.12.4 ソマトスタチン
  • 4.12.5 その他の補足
  • 4.13 下垂体主葉ホルモンとその系統発生
  • 4.13.1 POMCファミリー
  • 4.13.2 成長ホルモン - プロラクチンファミリー -
  • 4.13.3 α鎖を共通とする糖タンパク質ホルモン
  • 4.14 下垂体主葉ホルモンによって調節されるホルモン
  • 4.14.1 甲状腺からのT4 とT3 の分泌
  • 4.14.2 ステロイドホルモンの生合成経路
  • 5. 個体発生の視点からホルモンを見直す
  • 5.1 副腎の発生
  • 5.1.1 皮質と髄質の出自
  • 5.1.2 皮質と髄質のクロストーク
  • 5.1.3 他の動物では ?
  • 5.2 GnRHニューロンの発生にともなう移動
  • 5.2.1 思春期が来ない, 嗅覚がない
  • 5.2.2 GnRH1ニューロンは神経冠細胞由来
  • 5.3 甲状腺と咽頭弓 ( 鰓性 ) 器官の発生
  • 5.3.1 傍濾胞細胞と副甲状腺の発生
  • 5.3.2 顎から見える脊椎動物の起源
  • 5.3.3 カルシウム代謝との関連
  • 5.4 下垂体の発生
  • 6. 無脊椎動物 ( とくに昆虫 ) のホルモン
  • 6.1 無脊椎動物について
  • 6.2 節足動物, とくに昆虫のホルモンと脱皮・変態
  • 6.3 昆虫の脱皮・変態とホルモン ( 古典的スキーム以降 )
  • 6.4 PTTH, ILP, JH, エクジソン
  • 6.4.1 PTTH とエクジソン
  • 6.4.2 幼若ホルモン
  • 6.4.3 ILP, IGF
  • 7. ホルモンとは何か - 再び信号分子による調節機構の進化を考える -
  • 7.1 生体を調節する三大システム
  • 7.2 インヒビン, アクチビン
  • 7.3 もう1つの系, 発生を加えて眺めてみると
  • 7.4 進化の時間軸
  • 略語表
  • 索引
  • 謝辞
  • 奥付

この書籍の参考文献

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本参考文献は電子書籍掲載内容を元にしております。

1. 比較内分泌学とはどんな学問か

P.17 掲載の参考文献
1-1) http://www.e-rara.ch/bau_1/content/titleinfo/6299027
1-1) http://www.e-rara.ch/bau_1/content/thumbview/6299038
1-2) Comparative Anatomy : Andreas Vesalius http://evolution.berkeley.edu/evolibrary/article/history_02
1-3) Project Gutenbergのダーウィン著『種の起源』第一版より http://www.gutenberg.org/ebooks/1228
1-7) Ohno, S. (1970) "Evolution by Gene Duplication" Springer-Verlag, New York. 邦訳 オオノ, S. (山岸秀夫・梁永弘訳) (1977) 『遺伝子重複による進化』岩波書店.
1-8) Holland, P. W. et al. (1994) Dev. Suppl., 125-133.

2. オキシトシンを例にして

P.44 掲載の参考文献
2-2) http://www.botany.hawaii.edu/faculty/wong/BOT135/LECT12.HTM
2-6) Kamm, O. (1928) J. Am. Chem., 50 : 533-601.
2-7) du Vigneaud, V. et al. (1953) J. Biol. Chem., 205 : 949-957.
2-12) van Dyke, H. B. et al. (1942) J. Pharmacol., 74 : 190-209.
2-19) Carter, C. S., Getz, L. L. (1985) "Neurobiology" Giles, R., Balthazart, J., eds., Springer-Verlag, p.18-36.

3. ホルモンとは何か

P.79 掲載の参考文献
3-4) https://en.wikipedia.org/wiki/Brown_Dog_affair
3-6) Rall, T. W., Sutherland, E. W. (1958) J. Biol. Chem., 232 : 1065-1076.
3-7) Sutherland, E. W., Rall, T. W. (1958) J. Biol. Chem., 232 : 1077-1092.
3-8) Berthold, A. A. (1849) Arch. Anat. Physiol. Wissensch., 16 : 42-46. (Translated into English) Quiring, D. P. (1944) Bull. Hist. Med., 16 : 399-401.

4. 進化の観点 ( 系統発生 ) からホルモンを俯瞰する

P.151 掲載の参考文献
4-7) 今野紀文 (2014) 比較生理生化学, 31 : 68-74.
4-13) Vu, H. T-K. et al. (2015) eLife, 4 : e07405.
4-14) Ichimura, K., Sakai, T. (2015) Anat. Sci. Int. DOI 10.1007/s1265-015-0317-7.
4-14) 市村浩一郎 (2014) 比較生理生化学, 31 : 61-67.
4-15) 哺乳類の腎臓の発生については次のサイトが詳しい. http://www.stembook.org/node/532.html#sec1-5
4-17) 鈴木雅一・田中滋康 (2014) 生化学, 86 : 41-53.
4-24) Sands, J. M. et al. (2011) Trans. Am. Clin. Climatol. Ass., 122 : 82-92.
4-30) 川田剛 (2012) 比較内分泌学, 38 : 116-120.
4-34) 下記の日本比較生理生化学会の研究者データベースのサイトが詳しい. http://wiki.jscpb.org/ペプチド分子%EF%BC%9Aその構造と機能の多様性
4-36) Tsutsui, K. et al. (2010) J. Endocrinol., 22 : 716-727.
4-41) http://www.chm.bris.ac.uk/motm/kisspeptin/kisspeptinh.htm より.
4-43) Kanda, S., Oka, Y. (2013) "Kisspeptin Signaling in Reproxuctive Biology, Advances in Experimental Medicine and Biology" Kauffman, A. S., Smith, J. T., eds., Springer-Verlag, p. 9-26.
4-44) Tsutsui, K. et al. (2000) Biochem. Biophys. Res. Commun., 275 : 661-667.
4-53) 佐藤行人・西田睦 (2009) 魚類学雑誌, 56 : 89-109.
4-69) Cadwell, H. K. et al. (2008) Prog. Neurobiol., 84 : 1-24.

5. 個体発生の視点からホルモンを見直す

P.183 掲載の参考文献
5-12) Suarez, R. et al. (2012) Front. Neuroendocrinol., 6 : 50.
5-31) Ozone, C. et al. (2016) Nature Com., 7:10351 doi : 10.1038/ncomms10351.
5-33) Uchida, K. et al. (2003) J. Exp. Zool. (Mol. Dev. Evol.), 300B : 32-47.

6. 無脊椎動物 ( とくに昆虫 ) のホルモン

P.207 掲載の参考文献
6-4) 石崎宏矩 (2006) 『サナギから蛾へ』名古屋大学出版会.

7. ホルモンとは何か - 再び信号分子による調節機構の進化を考える -

P.220 掲載の参考文献

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