吸入療法は、的確な薬剤が処方されても「適切な手技操作により吸入する」ことで初めて十分な効果が期待されます。そこで、本書はわが国で流通している吸入薬・吸入デバイスのすべてについて、医師・医療従事者が間違いやすいポイントと患者さんが陥りやすいポイントを『ピットホール』として、その対処法を伝授します。『ピットホール』とは、筆者が指導の際に「誤操作」というネガティブな言葉を避けて、患者さんが容易に克服できる“些細な穴”であるとの前向きなメッセージを込めて名付けています。
本書は、適切な吸入療法のための5つのステップを踏まえて構成されています。