第1章 人間と文化
A 文化人類学における文化
(1)人間であることと文化
(2)「人種」と民族と文化
(3)国家と民族と文化
B 文化の諸相
(1)モノと文化
(2)分類と文化
C 文化人類学はどのような学問か
(1)植民地の拡大と文化人類学の誕生
(2)文化相対主義と文化人類学
(3)研究方法
(4)人類学・文化人類学・社会人類学・民族学および隣接分野
D 現代社会と文化人類学の現在
(1)変化する人間社会と文化人類学の理論
(2)グローバル化時代の個人と文化
第2章 質的研究とエスノグラフィー
A 質的思考から質的研究へ
(1)質的思考の基層性
(2)質的研究とは
B 文化人類学とエスノグラフィー
(1)質的研究の源流としてのエスノグラフィー
(2)エスノグラフィーとは
(3)質的研究の基礎教養としての文化人類学
(4)エスノグラフィーの展開
C エスノグラフィーを現代にいかす
(1)「現場」でエスノグラフィーをいかす
(2)「コロナ後」の世界を想像/創造するために
第3章 個人・家族・家族をこえたつながり
A 個人と社会
(1)「個人」という概念
(2)社会における個人
B 家族
(1)家族のなりたち
(2)現代社会と家族
C 家族をこえたつながり
(1)親族
(2)コミュニティとボランタリー・アソシエーション
(3)国家
第4章 人生と通過儀礼
A 通過儀礼と境界理論
(1)通過儀礼とは,なにか
(2)通過儀礼と境界理論
(3)自然は本来かたちのないものである
(4)なぜ節目が危険なのか
B ライフサイクルと境界理論
(1)人間の一生とライフサイクル
(2)なぜ誕生や死が危険視されるのか
C 儀礼の構造
(1)ファン ヘネップと儀礼の構造
(2)誕生儀礼
(3)成熟儀礼
(4)結婚の儀礼
(5)葬式
D 通過儀礼とコミュニタス
(1)過渡の局面の特徴
(2)過渡の期間とコミュ二タス
E なぜ通過儀礼を経なければ大人になれないのか
(1)個人にとってのライフサイクル
(2)通過儀礼を経なければ,人は「大人」になることはできない
第5章 宗教と世界観
A 文化人類学と「宗教」
(1)「宗教」を考える
(2)文化人類学の分析枠組みを通して宗教をみる
B 文化人類学と儀礼研究
(1)儀礼の定義と分類
(2)儀礼と「伝統」
C トランスナショナル時代における宗教と世界観
(1)トランスナショナル化が進む日本
(2)「宗教と世界観」研究と現代社会
第6章 健康と医療
A 健康と文化
(1)健康とはなにか
(2)健康のリスクとレジリアンス
(3)医療人類学の方法論
B 病気と治療
(1)病気の認識
(2)病気の経験
(3)治療の実践
C 医療の体系
(1)観念と制度
(2)医療の体系から医療の実践へ
D 環境と健康
(1)環境に対する人間の適応
(2)遺伝的適応と不適応
(3)文化的適応と不適応
(4)環境のグローバル化がもたらす健康リスク
第7章 いのちと文化
A 「いのち/生命」の多様性
(1)「いのち/生命」を定義する試み
(2)民族誌にみる生命観
B 誕生と死における人のいのち/生命
(1)いのち/生命が生まれるとき
(2)人の死──いのち/生命が失われるとき
C いのち/生命と身体
(1)動く身体と動かない身体──身体の多様な状況とそこにあらわれるいのち/生命観
(2)身体・人格・いのち/生命