本書では、腹痛を主訴とした18症例を収載した。 研修医と指導医の2名の対話形式で、ガイドラインを参考に臨床推論を進めていく。症例ごとに日常診療で遭遇しやすいpitfallを避けるための「Words of Acute Abdomen」を設け、さらに、症例の後半には、価値ある医療とは何か?そして陥りやすい低価値な医療とは何か?についても言及した。
目次
I Basic course
Case 1 炎症所見と腹水を伴う腸閉塞 -外科医に相談?
Case 2 痩せた中高年女性の腹痛・嘔吐 -まずは下着を下ろせ?
Case 3 笑いで増強する若い女性の右上腹部痛 -腹膜炎?
Case 4 臥位で消失する右下腹部痛 -診断は?
Case 5 前医で腸重積と診断 -緊急手術?
Case 6 中年女性の右上腹部痛 -画像検査のfirstは?
Case 7 腹部所見に乏しい持続痛 -急性胃腸炎?
Case 8 妊婦の急性腹症 -さあ,どうする?
Case 9 定期受診の呼吸器内科の患者さん -肺炎で緊急手術?