第四の耳で聴く

出版社: 木立の文庫
著者:
発行日: 2021-11-20
分野: 臨床医学:内科  >  心身/臨床心理
ISBN: 9784909862228
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商品紹介

(1)クライエントの声を聴く「第1の耳」、(2)セラピスト自身の心の声を聴く「第2の耳」、(3)精神分析プロセスから響く声を聴く「第3の耳」、こうした複層的な聴き方を踏まえて本書で提唱されるのが、“グループ”の声に耳を澄ます「第4の耳」です。
本書では、“集団”のなかで繰り広げられる力動を、実際のサイコセラピー場面を描き出しながら、臨床的な捉え方やエッセンスを紹介します。

目次

  • 序 章
     小グループの力動/精神力動的と精神分析的/ビオンと彼を越えるもの


    【第I部 歴史的な展望】
     第1章 アメリカとイギリスの視点
      アメリカの状況/英国の状況/最新の状況/まとめ
     第2章 グループ中心モデルの多様性
      先駆的貢献/共通のグループ緊張/コミュニケーション・マトリックス/
      グループの焦点化された葛藤/最近のグループ中心理論/システム中心理論/
      対象関係モデル/第四の基底的想定/全体としてのグループ理論/
      自己心理学的アプローチ/統合装置としてのコンテイナー/まとめ
     第3章 グループ中心理論への批判
      対人関係モデル/仲間相互作用/後期の見解/貢献/グループアナリシス/
      相互に関連のある三つのシステムモデル/関係性心理学/グループの統合機能理論/まとめ
     第4章 メニンガークリニックにおける集団精神療法の40年
      1950-60年代におけるグループ治療に対する精神分析の優越的態度/黎明期/初期段階/
      我々の救世主の到来/教育と訓練/60年代における成長への苦しみ/
      アメリカ集団精神療法学会と我々の関係/グループ・リレーションズ・カンファレンス/
      病院グループの成長/集団精神療法ワークショップ/まとめ

    【第II部 理論的な検討】
     第5章 治療グループと体験グループにおける転移
      Tグループの訓練者の役割/モデルとしての訓練者/訓練者がメンバーの一員としての立場に近く影響/
      治療グループにおける洞察と訓練グループにおけるフィードバックの対比/まとめ

     第6章 帰納的なグループ中心アプローチ
      グループ中心アプローチ/全体論的なアプローチへの根拠のない反論/
      タヴィストックEzriel 方式についての批判/帰納的なグループ中心アプローチ/
      ケースの例示/まとめ
     第7章 グループにおける投影同一化
      自己への影響/外的対象への影響/グループ力動の三徴候/
      グループ行動の説明に役立つ実例/力動的な解釈に向けて/まとめ
     第8章 精神療法グループにおける転移の深さ
      歴史的背景/グループにおける機能レベル/転移の希釈を促進する要因/
      転移の強化を促す要因/まとめ


    【第III部 臨床実践について】
     第9章 統合されたグループ中心アプローチ
      グループセッションの例/結論/まとめ
     第10章 自己障害患者グループの選択基準
      治療の脈絡/グループの特性を促進すること/禁忌を示す患者の特徴/
      グループ治療に適応可能性のある患者特性/まとめ
     第11章 境界例患者の集団精神療法
      同質グループと混合グループ/個人療法との併用もしくはコンバインドセラピー/
      支持的技法-対-表出的技法/適切な患者/転移の希釈/活性化/情緒的満足/敵意の表出/
      複合的同一化/性格の鎧の修正/逆転移の希釈/支持的方法/直面化/覆いを取ることと解釈/
      技法における研究の展望/まとめ
     第12章 自己愛患者のグループ療法
      若干の診断学的考察/付加的援助/連続する集団療法と個人療法/原始的願望の強さ/性愛化/
      過剰な理想化と脱価値化/自己愛的憤怒/脆弱な自尊心/
      自己愛的で摩擦を起こしがちな行動を減らすこと/自己心理学の展望/新しい表象の内在化/
      困難と機会/まとめ
     第13章 自己愛患者の治療
      治療プロセス/討論
     第14章 グループにおける自己
      精神分析理論における自己/セラピーグループにおける自己/症例
     第15章 グループにおける自己愛的リーダーシップ
     文献での再考/病理的自己愛の徴候/治療者の良性自己愛の徴候/
      我々の自己愛に対処すること/まとめ

    【第IV部 実践にむけてのトレーニング】
     第16章 組織体内の訓練プログラム
      集団精神療法とその他の治療グループ/施設の姿勢/訓練の原則/理想的な一連の訓練/
      体験グループ/訓練の問題点/今後のプログラム
     第17章 精神保健専門家のための訓練グループ
      体験グループ実施中の出来事/リーダーの方向性と技法/訓練グループの成果/まとめ
     第18章 精神保健専門家のためのワークショップモデル
      ワークショップの理論的根拠/精神療法グループ/治療討論/教育的グループ/
      スタッフ・フィッシュボール/描画によるまとめ/カンファレンス討議/まとめ
     第19章 こころ弾む機会を前に
     終 章 全体としてのグループモデルの価値
     「全体としてのグループ」の多くの使用法/対人関係モデル/
      修正された現代タヴィストックモデル/二つの方法の比較と対照/調査研究/結論

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