これからの地域保健福祉活動のキー概念と目されるものに「住民参加」がある。これは必ずしも新しい概念ではない。地域住民のニーズを事業計画に取り入れることの重要性は古くから言われており、そのためのアンケート調査や公聴会なども活発に行われてきている。しかし、それらの多くはあくまでも行政主導であり、行政サイドや専門家からの情報収集や知識の提供といったかたちで行われてきたと言っていいだろう。これに対し、ヘルスプロモーションや「健康日本21」「健やか親子21」などが求めているのは、文字通り住民主導の手法である。