記憶現象の心理学

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商品紹介

デジャビュ現象や「喉まで出かかっているのに出てこない」状態,記憶の流暢性錯覚,摂食の記憶など,日常生活で体験する人間の不思議な記憶の「現象」に焦点を当て,実証的に議論を展開。素朴な疑問から逆照射して記憶のプロセスやメカニズムに接近し,これまでに解明してきた研究知見に疑問を投げかけ,修正をも迫る。

目次

  • 第1部 自伝的記憶に関する不思議現象
     第1章 自伝的編集:個人的な過去の修正
      1 借用された物語
      2 自伝的編集
     第2章 自伝的記憶の不思議
      1 幼児期健忘
      2 レミニセンスバンプ
      3 ノスタルジア
      4 人生の加速化
      5 結論
     第3章 フィクションの記憶を含む自伝的記録の拡張
      1 はじめに
      2 自伝的記憶の機能
      3 自伝的記憶の特性
      4 フィクションへのモデルの拡張
      5 フィクションの記憶の特性
      6 結論
     第4章 摂食の記憶
      1 食べ物の拒絶反応
      2 コンフォートフード
      3 食と自伝的記憶
     第5章 妨害された記憶と回復された記憶
      1 不思議現象
      2 記憶妨害
      3 記憶妨害からの回復:記憶の孵化効果
      4 結論

    第2部 知識と記憶の気づきに関する不思議現象
     第6章 記憶の手がかり減価効果:多いほうが乏しいとき
      1 はじめに
      2 他の手がかり呈示抑制効果との関連
      3 初期の研究知見とその意義
      4 境界条件に関する実証的知見
      5 説明
      6 考察と結論
     第7章 不思議現象としての潜在記憶の魅力
      1 時間と記憶
      2 愛とプライミング効果だけが永遠に持続するのか
      3 非常に長期間にわたる実験結果の再現
      4 子どもの発達と健常加齢
      5 健常の実験参加者における健忘の不思議
      6 神経学的症状
      7 理論的意義
      8 今後の研究の方向性
      9 なぜ潜在記憶は今なお重要なのか
     第8章 反復とテストにおけるネガティブ効果
      1 ネガティブ反復効果
      2 ネガティブテスト効果
      3 結論
     第9章 いつ,なぜ,本当に大事なことを忘れてしまうのか
      1 はじめに
      2 忘却の性質
      3 メタ記憶の正確さとバイアス
      4 習慣化と記憶バイアス
      5 注意転導+習慣=記憶の失敗
      6 加齢と重要事項の想起
      7 忘却感と忘却の恐怖
      8 失われてしまって,重要でなくなる:忘却に関するバイアス
      9 要約 不思議現象:なぜ私たちはときどき重要事項を忘れてしまい,
         それを予測しないのか?
     第10章 メタ記憶の流暢性錯覚
      1 メタ記憶における1つの手がかりとしての流暢性
      2 メタ記憶への流暢性の寄与を探るための研究手法としての錯覚
      3 流暢性の寄与を支持する間接的証拠のあるメタ記憶錯覚
      4 流暢性の寄与を支持する直接的証拠のあるメタ記憶錯覚
      5 流暢性の寄与を支持する証拠がほとんど,あるいはまったく認められない
         メタ記憶錯覚 
      6 流暢性の寄与がまだ検証されていないメタ記憶錯覚
      7 今後の研究の方向性
      8 結論
     第11章 知ることの文脈依存錯覚:もっと知っているのか,あるいは
          「もっと知っている」と思っているだけなのか
      1 はじめに
      2 記憶とメタ記憶における文脈効果
      3 アクセス可能性ヒューリスティック
      4 結論

    第3部 記憶の感覚に関する不思議現象
     第12章 行為主体性に関する主観的経験(SEA)の記憶
      1 SEAの性質
      2 SEAと記憶
      3 限界と現在進行中の研究
      4 結論
     第13章 「喉まで出かかっているのに出てこない(TOT)」状態:過去と未来
      1 TOTの基礎にあるメカニズムまたはプロセス
      2 TOT状態であることがわかる他の情報源
      3 結果:TOT状態のときに何が起きているのか
      4 測定の問題
      5 結論
     第14章 「バスの中の肉屋(BOB)」体験
      1 BOB体験はどれくらいよくあることか
      2 BOB調査
      3 なぜBOB体験が重要なのか
      4 理論を説明するための手段としてのBOB
      5 理論的視点
      6 BOBと神経心理学
      7 文脈は人に親近性をもたらすのか
      8 BOBの拡張:声,歩き方,ジェスチャー
      9 「反転した」BOB体験:なじみがある人物のことを強く「なじみがない」と
         感じるとき
      10 BOB体験に関連した現象
      11 BOB研究に関するいくつかの留意点
      12 将来の方向性
      13 要約
     第15章 部分検索:人間の記憶において顕著だが,まれにしか起きない現象
      1 はじめに
      2 長期記憶に関する簡潔な概観
      3 再認記憶のプロセス
      4 部分検索の機会を増やすための手段:刺激の複雑性
      5 部分検索の機会を増やすための手段:刺激の情動性
      6 いくつかの実用面での意義と今後の研究の方向性
      7 記憶内のエピソード情報と意味情報と知覚情報の境界線をみえにくくすること
      8 部分検索がまれにしか起こらず,とらえにくいという問題について
      9 結論
     第16章 デジャビュ現象の科学領域への参入
      1 デジャビュとは何か?
      2 デジャビュに関する科学的研究の遅れ
      3 デジャビュが認知心理学の主流となるきっかけ
      4 ブラウンの発展的な論評に続くデジャビュの認知心理学的研究
      5 デジャビュ研究のためのSMFアプローチの新展開
      6 今後の方向性
     第17章 デジャビュ体験の収束的理解に向けて
      1 主観的経験としてのデジャビュ
      2 デジャビュ研究の優先事項
      3 方法論的問題
      4 収束的アプローチによる方法論的問題の克服
      5 結論
     第18章 反復,デジャビュと身体化された意識
      1 はじめに:意識的記憶の不思議
      2 結論:デジャビュの意味

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