パーキンソン病 認知と精神医学的側面

出版社: 中外医学社
著者:
発行日: 2003-03-30
分野: 臨床医学:内科  >  脳神経科学/神経内科学
ISBN: 449802978X
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商品紹介

パーキンソン病には種々の精神症状,自律神経症状,認知機能障害が伴うが,本書はそれをいかに理解して,診断・治療するかを解説した初めての書である.パーキンソン病特有の運動症状だけでなく,こうした非運動症状を理解しなければ,正しい治療を行うことは出来ず,本書はその基礎的研究から臨床の実際までを現時点での第一人者が解説にあたったものである.

目次

  • パーキンソン病 認知と精神医学的側面

    ―目次―

    第1章 パーキンソン病の精神障害の基礎
     1.パーキンソン病における精神機能障害
      A.精神機能障害とうつ 
      B.認知機能障害ならびに痴呆 
      C.精神病 
     2.パーキンソン病における大脳基底核と辺縁系の相互関係 
      A.大脳基底核と辺縁系 
      B.PDの進行性の病像変化 
      C.PDの病理学的および生化学的背景 
      D.淡蒼球手術と辺縁線条体 
      E.PDにおける辺縁系の関わり 
     3.パーキンソン病の精神症状の病理学的背景 
      A.レビー小体病とレビー小体型痴呆について 
      B.PDの精神症状 
      C.レビー小体病の痴呆の責任病巣 
      D.レビー小体型痴呆の臨床診断 
      E.レビー小体型痴呆の痴呆の病理学的背景 
     4.パーキンソン病の精神的側面についての臨床薬理学的背景 
      A.解剖学的側面 
      B.PDでの変化 

    第2章 パーキンソン病とdepression
     1.パーキンソン病におけるうつ 
      A.診断と頻度の問題 
      B.PDにおけるうつの症候論 
      C.うつの生化学的背景 
      D.うつとニューロンネットワーク 
      E.臨床薬理学からみたうつの理解:治療薬の効果との関連 
     2.うつ病の生化学的研究の進歩 
      A.うつ病の臨床的事項 
      B.うつ病治療の現状 
      C.うつ病の生物学的研究の進歩 

    第3章 パーキンソン病と睡眠
     1.パーキンソン病と睡眠 
      A.歴史的にみたPDにおける睡眠研究の展開 
      B.PDの睡眠障害の頻度とその内容 
      C.PDにおける睡眠障害の複雑さ 
      D.PDにおける眠気をとらえる上での問題点 
      E.睡眠によりPD症状は改善するか, 
      F.RBDとPD 
      G.PDにおけるRBDと幻覚との関係 
      H.将来への展望と課題 
     2.パーキンソン病治療と傾眠,睡眠発作 
      A.睡眠の生理学的機構 
      B.主な睡眠障害の診断法と評価法 
      C.PDの睡眠障害 
      D.睡眠の生理機構からみたPDの覚醒障害 
      E.PDの睡眠障害とドパミン作動薬−ドパミンアゴニストを中心に− 
      F.PDの睡眠障害,睡眠発作への対応 

    第4章 パーキンソン病の性格,心理,行動障害
     1.パーキンソン病における異常行動 
      A.不安・パニック発作 
      B.興 奮 
      C.強迫性症状 
      D.性行動の亢進 
      E.常同運動 
      F.病的賭博 
      G.抗PD薬乱用・依存 
     2.パーキンソン病患者の性格および心理特性 
      A.PDの性格特性 
      B.ドパミンと神経心理 
      C.PDの精神機能と機能画像 

    第5章 精神症状の治療
     1.パーキンソン病でみられるpsychosisの発症機序及び管理〈Melamed E Djaldetti R〉 
      A.PD psychosisの発症機序 
      B.PD精神病の治療における薬理学的アプローチ 
      C.PD精神病症状の治療に現在適用されているアルゴリズム 
     2.非定型抗精神病薬“非定型”とは何か? 
      A.クロザピン:非定型抗精神病薬のプロトタイプ 
      B.非定型抗精神病薬の薬理作用:受容体結合能 
      C.非定型抗精神病薬の薬理作用:受容体結合能以外 
     3.非定型抗精神病薬の臨床プロフィール主に錐体外路系および他の副作用の発現性について 
      A.臨床薬理 
      B.副作用 
     4.パーキンソン病のうつ症状に対する薬物治療−EBM(Evidence Based Medicine)の立場から− 
      A.抗うつ薬 
      B.ドパミンアゴニスト 
      C.アマンタジン 
      D.ドロキシドパ(L-threo-DOPS) 
      E.塩酸セレギリン 
     5.新しい抗うつ薬の薬理作用の特徴とパーキンソン病に伴ううつの治療 
      A.PDに伴ううつと中枢モノアミン系の変化との関連 
      B.PDに伴ううつの薬物療法の現状 
     6.パーキンソン病に対する電気けいれん療法その臨床的意義と作用機序 
      A.電気けいれん療法の臨床効果について 
      B.PDに伴ううつ病の治療アルゴリズム 
      C.電気けいれん療法の基礎 
      D.電気けいれん療法の現状と展望に関しての考察 

    第6章 パーキンソン病における認知機能障害
     1.パーキンソン病における認知機能認知機能検査法と解釈 
      A.認知機能の評価における注意事項 
      B.簡易知能評価スケールによるスクリーニング 
      C.神経心理学テストバッテリー 
      D.PDの認知機能障害と検査法 
      E.将来の展望と課題 
     2.画像からみたパーキンソン病の認知機能 
      A.形態画像 
      B.機能画像 
     3.大脳電気生理学からみたパーキンソン病の認知機能障害 
      A.脳 波 
      B.大脳誘発電位 
      C.事象関連電位 
     4.パーキンソン病における連続経頭蓋磁気刺激法(rTMS)と前頭葉機能 
      A.rTMSの歴史 
      B.PDへの応用 
      C.rTMSの作用 
      D.精神科疾患へのrTMSの応用 
      E.前頭葉機能とrTMS 
      F.rTMSは何をかえるか 
     5.パーキンソン病における認知機能障害 
      A.注意性セット変換機能 
      B.セット変換障害:学習した無関連か保続か 
      C.反転変換 
      D.セット形成か,セット変換か 
      E.課題切り換え 
      F.空間性ワーキングメモリー 
      G.パーキンソン病における認知障害の神経基盤 
     6.パーキンソン病の外科治療と認知精神機能 
      A.定位視床VL核・Vim核破壊術(thalamotoy)および視床VL核・Vim核刺激術(視床DBS) 

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