本書は,第27回日本小児外科学会秋季シンポジウム「低出生体重児の外科」より,消化管穿孔を中心に厳選された項目をとりあげ,さらに詳しくかつ奥深く詳解した,現時点におけるわが国の低出生体重児外科レベルの高さを示す集大成である.本書では,とくに超・極低出生体重児に対する安全,確実で,かつ長期的に高いQOLが得られる外科的治療法確立を目指すための教科書として,消化管穿孔治療を中心に食道閉鎖,先天性横隔膜ヘルニアなど頻度の高い外科疾患から,周囲術期管理,手術を受けたあとの予後成績,諸問題まで低出生体重児外科を幅広く解説する.