保育の専門家である保育士の仕事は、子どものいのちを預かる仕事でもある。そのため、常時、子どもの心身の健康状態を把握し、早期にケアすることが求められる。また、保育士は保育所だけでなく、さまざまな児童福祉施設や障害者支援施設、また、2007年に発足した「医療保育専門士制度」により病棟保育士等、求められ、従事する場が、今、一層、広がってきている。そのような場において、他職種の人たちと連携していくためには、「子どもの保健」にかかわる最低限の専門的な知識や対応法を知っておく必要がある。今回の改訂では、改めて保育現場で必要とされる知識・技術に内容を整理するとともに、上記のような状況を踏まえ、覚えておく必要があると思われる専門的な知識や対応法についてもわかりやすく説明を加えるものである。また、こころのケアや放射能汚染・震災時の対応等、今日的な課題についても触れ、内容の充実をはかるものである。