本書では、まず糖質、脂質、タンパク質についてそれぞれ基本的な代謝を解説した後、第6章において、血糖値の維持を例に挙げて、三大栄養素の代謝の係わり合いと肝臓、筋肉、脂肪組織の役割について解説した。第9章の遺伝子の発現調整では、最近教科書で取り上げられることが少なくなったオペロン仮説をあえて取り上げた。生命の美しさを学ぶ感動を味わってもらいたいと考えたからである。コラムでは、発見にまつわるエピソードや、生化学と病気との関わりを取りあげた。生化学に対する興味を起こすきっかけになればと期待する。(「序」より)