本書は安全で苦痛のない挿入・観察法を主たる目的として,経鼻内視鏡と経口内視鏡とを比較しながら,両者の使い分け,挿入・観察・生検のポイントを写真・図・シェーマを多用して理解しやすく解説. 内視鏡検査の準備,拡大内視鏡や色素内視鏡の基本,偶発症と対策など上部消化管内視鏡検査を行ううえで必要な事項を網羅し,正確な診断学を身につけることの重要性を随所に強調している. 単なる入門用のマニュアル書ではなく,一度読んだ人が折りに触れて参照できるように長く使用していただける構成になっている.副題に“経口内視鏡・経鼻内視鏡-初心者からベテランまで”と付記されている所以である.