心エコー図検査 徳大超音波センターのオキテ100

出版社: 文光堂
著者:
発行日: 2019-03-16
分野: 臨床医学:内科  >  心電/心音/エコー
ISBN: 9784830637551
電子書籍版: 2019-03-16 (第1版第1刷)
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商品紹介

実際の心エコー図検査では,テキストには載らない検査前・検査後の細かな業務や,計測や診断においてテキスト通りに上手くいかないこと等,現場とテキストとのギャップがある.本書では,徳島大学病院超音波センターで普段から実際に教えている,心エコー図検査のお作法を「やってはいけない“オキテ”」として全100選で解説.心エコー図を勉強する方に役立つエッセンスを凝縮した,明日からの検査に活かせる必携の一冊.

目次

  • 第1章 検査前・検査後のオキテ
     1 超音波診断装置は初期設定のまま使ってはいけない
     2 爪を伸ばしたままで検査をしてはいけない
     3 フルネームを確認せずに検査を始めてはいけない
     4 前回のレポートを見ずに検査を始めてはいけない
     5 紹介元のレポート,前回のレポートの結果を鵜呑みにしてはいけない
     6 心電図を見ずに検査を始めてはいけない
     7 聴診をせずに検査を始めてはいけない
     8 身長,体重を測らずに検査をしてはいけない
     9 血圧を測定せずに検査をしてはいけない
     10 患者が退出する前に,データが保存されているか確認しないといけない
     11 検査が終わったら,プローブのゼリーを拭き取らないといけない
     12 検査が終わったら,必ずフリーズボタンを押さなければいけない
     13 装置が壊れたり不具合があった場合,放置してはいけない
     14 日常点検せずに超音波装置を使ってはいけない
     15 往診の依頼を安易に受けてはいけない
     16 超音波検査の技術は見て盗まなければいけない
     17 ソノグラファーはジェネラリストでなければいけない

    第2章 心エコー図検査の基礎知識
     18 v=f・λを知らずに検査をしてはいけない
     19 超音波のアーチファクトを知らずに,検査をしてはいけない
     20 パルスドプラ法と連続波ドプラ法の違いを知らずに検査をしてはいけない
     21 冠動脈の走行を知らずに検査をしてはいけない
     22 主要ガイドラインを読まずに検査をしてはいけない
     23 正常妊娠による血行動態の変化を知らずに検査をしてはいけない
     24 人工弁の種類を知らずに検査をしてはいけない
     25 透析のタイミングを聞かずに血行動態の評価をしてはいけない

    第3章 検査施行時のオキテ
     26 目的を知らずに検査をしてはいけない
     27 パニック所見があったら,検査を続けてはいけない
     28 患者を見ずに検査を続けてはいけない
     29 患者の息止めを行うとき,検査者も息をしてはいけない
     30 深呼吸をさせて息止めをしてはいけない
     31 心雑音があれば,その原因がわかるまで検査を終わってはいけない
     32 マニュアルどおりの検査で終わってはいけない
     33 むやみやたらに動画をキャプチャーしてはいけない
     34 ソノグラファーが検査結果を説明してはいけない

    第4章計測法のオキテ
     35 Mモード法でEFを計算してはいけない
     36 S字状中隔心では,Mモード法で左室径を計測してはいけない
     37 左房径だけで,左房サイズを評価してはいけない
     38 左房容積を計測するとき,左心耳や肺静脈を含めてはいけない
     39 肥大型心筋症でもないのに,非対称性肥大を作ってはいけない
     40 左室壁厚だけで左室肥大を診断してはいけない
     41 Eyeball EFと合わないEF計測値を記載してはいけない
     42 EF計測時のトレースは,心周期を通じて心尖部がずれてはいけない
     43 計測値が異常であれば,その理由を考えないままなおざりにしてはいけない
     44 ドプラ波形のヒゲを取ってはいけない
     45 心エコー図検査では,ドプラ法の角度補正を使ってはいけない
     46 肺静脈血流速波形を記録するときに,サンプルボリュームを
        左房内に置いてはいけない
     47 重度の大動脈弁狭窄,右側臥位にする手間を惜しんではいけない
     48 左室流出路狭窄があるとき,連続の式で大動脈弁口面積を算出してはいけない
     49 左房側のValsalva洞が膨れている断面で,大動脈径を計測してはいけない
     50 通常の心尖部四腔断面で右室サイズを評価してはいけない
     51 下大静脈は長軸断面だけで計測してはいけない

    第5章診断のオキテ
     52 心エコー図検査と言うが,心臓だけを見てはいけない
     53 EFが正常でも,「左室収縮能が正常である」と言ってはいけない
     54 右室流出路を見ずに,肺高血圧と言ってはいけない
     55 TRPGが正常でも,肺高血圧がないと言ってはいけない
     56 若年だからと言ってE/Aを安易に正常パターンとしてはいけない
     57 高齢者のE/Aを安易に偽正常化パターンと解釈してはいけない
     58 E/e′を鵜呑みにしてはいけない
     59 E/e′の高値だけで「左室拡張能の低下」と言ってはいけない
     60 心エコードプラ法の所見だけで心不全と診断してはいけない
     61 肥大型心筋症を疑えば,最大壁厚を記載しないといけない
     62 若年の高血圧性肥大心例では,腎動脈を見ずに検査を終わってはいけない
     63 高齢の高血圧例では,腹部大動脈を見なければいけない
     64 中等度以上の僧帽弁逆流があるときは,その成因を記載しないといけない
     65 高度の僧帽弁輪石灰化があるとき,左室拡張能を評価してはいけない
     66 聴診できない軽度の弁逆流を診断名に書いてはいけない
     67 壁に沿って吹く逆流を過小評価してはいけない
     68 弁膜症の重症度は,一つの指標だけで判断してはいけない
     69 重度僧帽弁逆流でEF=55〜60%のとき,「左室収縮能は保たれている」と
        書いてはいけない
     70 中等度以上の大動脈弁逆流で,下行大動脈の血流速波形を確認せずに
        重症度判定をしてはいけない
     71 中等度以上の三尖弁逆流では,肝静脈血流速波形を見ずに
        重症度判定をしてはいけない
     72 僧帽弁狭窄症では,弁下病変を見忘れてはいけない
     73 左室局所壁運動異常を一断面だけで判定してはいけない
     74 急性下壁梗塞では,右室壁運動を観察しないといけない
     75 たこつぼ型心筋症を疑っても,冠動脈疾患を否定してはいけない
     76 経胸壁心エコー図検査で血栓や疣腫の存在を否定してはいけない
     77 心膜液の量がわずかだからと言って,心タンポナーデを否定してはいけない
     78 心膜液はあるかないかを見るだけではいけない
     79 肺高血圧例で心房中隔欠損を見逃してはいけない
     80 心尖部の壁運動低下例で,心尖部血栓を見逃してはいけない
     81 シャントが否定できなければ,マイクロバブルテストの手間を惜しんではいけない
     82 右房内のひも状構造を腫瘍や血栓と間違えてはいけない
     83 房室間溝の脂肪を腫瘍と間違えてはいけない
     84 見た目と合わないQp/Qsの値をそのまま記載してはいけない
     85 三尖弁が離開している場合はTRPGを鵜呑みにしてはいけない
     86 壁運動異常がないからと言って,虚血を否定してはいけない
     87 診断に迷った場合,負荷心エコー図検査をためらってはいけない
     88 ガイドラインを鵜呑みにしてはいけない
     89 心エコー図検査ですべてがわかると思ってはいけない

    第6章 レポート記載のオキテ
     90 計測値に意味のない小数点以下を記載してはいけない
     91 オーダーの依頼内容に対する回答がない報告書を作成してはいけない
     92 レポートに誤字があってはいけない
     93 レポートでやたらと略語を使ってはいけない
     94 “Almost normal”を漫然と使ってはいけない
     95 「観察できた範囲では…」を使ってはいけない
     96 診断名を適当な順番で記載してはいけない
     97 異常所見がなくても,「手術に際して問題はありません」と返してはいけない
     98 検査当日にレポートを書かないまま帰ってはいけない
     99 一度直されたことは,二度と同じ間違いをしてはいけない
     100 やりっぱなしの検査ではいけない

この書籍の参考文献

参考文献のリンクは、リンク先の都合等により正しく表示されない場合がありますので、あらかじめご了承下さい。

本参考文献は電子書籍掲載内容を元にしております。

第1章 検査前・検査後のオキテ

P.1 掲載の参考文献

第2章 心エコー図検査の基礎知識

P.27 掲載の参考文献
1. Lang, RM et al : Recommendations for cardiac chamber quantification by echocardiography in adults : an update from the American Society of Echocardiography and the European Association of Cardiovascular Imaging. J Am Soc Echocardiogr 28 : 1-39 e14, 2015
2. Cunningham, FG et al : Williams Obstetrics, 25th Edition. Barbara, LH ed, McGraw-Hill Education, New York, 2018
3. 山田博胤ほか : 循環器領域のPOCUS : 現状, 問題点と将来展望. 超音波医学 46 : 17-24, 2019
6. 坂東美佳ほか : 人工弁置換術後は何を評価するか. 心エコー 16 : 403-411, 2015

第3章 検査施行時のオキテ

P.43 掲載の参考文献

第4章 計測法のオキテ

P.59 掲載の参考文献
3. 羽田勝征 : 心エコーの読み方, 考え方, 中外医学社, 東京, 2000
4. Maron, BJ et al : Patterns and significance of distribut ion of left ventricular hypertrophy in hypertrophic cardiomyopathy. A wide angle, two dimensional echocardiographic study of 125 patients. Am J Cardiol 48 : 418-428, 1981
5. 日本循環器学会 : 肥大型心筋症の診療に関するガイドライン (2012年改訂版). http:www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2012_doi_h.pdf (2018年9月閲覧)
14. Rudski, LG : Guidelines for the echocardiographic assessment of the right heart in adults : A report from the American Society of Echocardiography endorsed by the European Association of Echocardiography, a registered branch of the European Society of Cardiology, and the Canadian Society of Echocardiography. J Am Soc Echocardiogr 23 : 685-713, 2010
15. 楠瀬賢也ほか : 心エコーによる右室機能評価法はどこまで進んでいるか. Heart View 22 : 10-17, 2018

第5章 診断のオキテ

P.89 掲載の参考文献
5. 西條良仁ほか : 肺高血圧症における非侵襲的検査としての超音波診断の有用性. 血管医学 17 : 281-290, 2016
6. 大木崇ほか : 左室機能不全は血流と壁運動の不整合 (mismatch) である. 日本心臓病学会誌 2 : 88-111, 2008
7. 山田博胤ほか : 前負荷と心機能指標. Fluid Management Renaissance 6 : 30-35, 2016
8. 林修司ほか : 徐脈の高齢者において僧帽弁口血流波形がE > Aを呈するメカニズムについての検討. 超音波医学 38 : 39-40, 2011
10. Levine, HJ : Rest heart rate and life expectancy. J Am Coll Cardiol 30 : 1104-1106, 1997
12. 冨田紀子ほか : 心エコー法による左室拡張能の評価. 心臓 45 : 753-760, 2013
13. 平田有紀奈ほか : 左室拡張能評価におけるわたしの工夫-迷った時にはどうするか? 心エコー 17 : 590-597, 2016
18. 山田博胤ほか : 僧帽弁口血流と僧帽弁輪運動速波形の撮り方・読み方. 心エコー 11 : 24-34, 2010
19. 山田博胤ほか : 僧帽弁口血流速波形. 心エコー 9 : 382-395, 2008
20. 山田博胤ほか : 慢性心不全 : 診断と治療の進歩 診断の進歩 心臓超音波検査. 日本内科学会雑誌 101 : 354-361, 2012
23. 日本循環器学会/日本心不全学会 : 急性・慢性心不全診療ガイドライン (2017年改訂版). http://www.asas.or.jp/jhfs/pdf/topics20180323.pdf (2018年9月閲覧)
24. 西條良仁ほか : HFpEFはなぜ重要? 心エコー 18 : 640-650, 2017
25. 亀田徹ほか : Bラインを用いたpoint-of-care超音波による心原性肺水腫の評価. 超音波医学 45 : 125-135, 2018
27. 日本高血圧学会 : 高血圧治療ガイドライン 2014. http://www.jpnsh.jp/data/jsh2014/jsh2014v1_1.pdf (2018年9月閲覧)
28. 日本循環器学会 : 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン (2011年改訂版). http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_takamoto_h.pdf (2018年9月閲覧)
38. 阿部美保ほか : 機能性僧帽弁逆流の診断. 心エコー 18 : 1092-1099, 2017
39. Zoghbi, WA et al : Recommendations for Noninvasive Evaluation of Native Valvular Regurgitation : A Report from the American Society of Echocardiography Developed in Collaboration with the Society for Cardiovascular Magnetic Resonance. J Am Soc Echocardiogr 30 : 303-371, 2017
43. Mehta, SR et al : Impact of right ventricular involvement on mortality and morbidity in patients with inferior myocardial infarction. J Am Coll Cardiol 37 : 37-43, 2001
48. 日本循環器学会 : ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン. http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2013_kimura_h.pdf (2018年9月閲覧)
49. 鳥居裕太ほか : 感染性心内膜炎の診断. 臨床検査 59 : 514-523, 2015
52. 山田博胤ほか : 表在エコー図検査と心エコー図検査のコラボレーションにより感染性心内膜炎が迅速に診断できた僧帽弁逸脱症の1例 : Staphylococcus warneriによる自己弁への感染性心内膜炎. 超音波医学 43 : 581-586, 2016
56. 西尾進ほか : 粘液腫. 心エコー 16 : 108-116, 2015
57. 平田有紀奈ほか : 心外膜下脂肪を測定する意義. Cardiac Practice 27 : 279-284, 2016
63. Sabia, P et al : Value of regional wall motion abnormality in the emergency room diagnosis of acute myocardial infarction. A prospective study using two-dimensional echocardiography. Circulation 84 : I85-92, 1991
64. 楠瀬賢也ほか : 肺高血圧症の臨床と運動負荷心エコー法. 心エコー 16 : 736-739, 2015
67. 大木崇編 : 心エコー・ドプラ法の臨床, 第2版, 医学書院, 東京, 2001

第6章 レポート記載のオキテ

P.155 掲載の参考文献
2. 山田博胤ほか : 技師に求める心エコー図検査の報告書. 超音波医学 44 : S224, 2017
3. Fleisher, LA et al : ACC/AHA 2007 guidelines on perioperative cardiovascular evaluation and care for noncardiac surgery : a report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Practice Guidelines (Writing Committee to Revise the 2002 Guidelines on Perioperative Cardiovascular Evaluation for Noncardiac Surgery) : developed in collaboration with the American Society of Echocardiography, American Society of Nuclear Cardiology, Heart Rhythm Society, Society of Cardiovascular Anesthesiologists, Society for Cardiovascular Angiography and Interventions, Society for Vascular Medicine and Biology, and Society for Vascular Surgery. Circulation 116 : e418-e499, 2007

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