目次
- 一 前史としての近世:家長の責任としての死と看取り
家長の役割として認められていた看取り
家制度の中での家族による死と看取り
現世と別れるために心の整理をして迎える死と看取り
死後もなお人としての尊厳を求める
二 開国から明治二七年:法整備や伝染病対策によって変容する死と看取り
西洋医学の採用と衛生行政の整備
医師・産婆による死亡届の義務付け
伝染病の恐怖
宗教から科学へ―遺体の取扱いと埋葬の変化
初期の看護テキストと家庭向け看護書にみる死と看取り
三 明治二八年から明治四五年:生活の中での死と看護婦/一般家庭の女性に求められた看取り
派出看護婦による伝染病看護
看護婦により執筆された看護テキストにみる死と看取り
主婦と女子生徒に向けた死と看取りに関する知識の普及
四 大正元年から昭和一二年:医療の介入により死にゆく人から離れ始める死と看取り
医師や看護婦の増加による医療サービスの一般化と地域格差
雑誌記事などからみる派出看護婦の看取り
日本の文化や宗教をふまえた看取りの記述
女子教育の充実により普及された家庭での死と看取り