1) Daniel Kahneman : Thinking, Fast and Slow. NY, Farrar, Straus and Giroux, 2011
読影に臨む2人の研修医と指導医の軽妙でユーモアあふれる問答により,中枢神経,脊髄疾患の画像診断についてわかりやすく解説。絵合わせだけでなく,診断に至る論理を問答形式で解明する。疾患の診断はもとより,CT・MRIとは何か,画像診断報告書の機微と落とし穴,そもそも画像診断とは何なのかを言語学や行動経済学を交えて解き明かす。画像診断に臨む際の心理にも踏み込んだ意欲作。症例画像に見える所見から,別のスライス画像に隠れた所見を連想し,さらに画像の向こう側の病態,患者さんの症状まで思いをはせる。そんな放射線科医の診断の醍醐味を軽快にそして奥深く追求した書籍。
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