診療放射線技師の国家試験には「診療放射線技師試験出題基準」が設けられ、それに従って毎年の試験問題が作成されている。本書は、この出題基準に準拠して編集ならびに執筆されている。試験ではますます臨床に伴う知識が必要となり受験生を困らせている。今回の改訂では、最近の出題傾向が生理・解剖系よりも病理・臨床医学系の出題数のほうが多くなってきたことを受け、病理・臨床医学系を新しい出題基準に沿って大幅に充実させた。また、「医用工学」では、新たに追加された「電磁気現象の生体への影響」関して解説。「放射線治療学」においては、主に水吸収線量の標準計測法12、線量投与点、イメージガイドを用いた放射線治療について書き加えた。臨床に必要な知識を充実させて、日常の勉学の中にもっとも重要かつ必要な事項をまとめた、改訂を重ねる良書である。